個人賠償責任特約は付けるべき？|自動車保険選び

　個人賠償保険は、個人契約者のみが利用できる特約です。
被保険者が法人契約になっていると付帯できません。

個人賠償特約とは

自動車保険の対人対物賠償は、自動車の運行に関わる事故で賠償責任を負った時に補償対象になります。この補償を、自動車とは関係ない日常生活の賠償事故まで範囲を拡大するのが個人賠償特約です。

保険の補償を受ける人とその同居の家族が補償対象となりますので、配偶者や子供が起こした賠償事故も対象になります。

駅の階段を駆け下りた時に、転んで他人を巻き込んでケガを負わせてしまった。
デパートで陳列してあった商品を落として割ってしまった。
マンションで階下に水濡れ被害を起こしてしまった。
自転車で走行中に、他の自転車とぶつかり、相手の自転車を壊しケガもさせてしまった。

このような日常生活での賠償事故も、自動車保険に個人賠償を付けていれば、保険会社が対応してくれます。

自動車保険に個人賠償をつけた方がよいのは

不特定多数の従業員が利用する会社契約の自動車保険に、この特約を付けてしまうとモラル的にも、保険料的にも問題があるので個人のみが利用できる特約となっています。

個人賠償は、単体で加入する事が出来ません。
昔はそれのみで契約する事が出来ましたが、今は残念ながら、どの損保会社も火災保険や自動車保険などに付ける特約としてしか販売していません。

１０年などの長期契約が可能な火災保険に付けておけば、環境の変化があっても、保険の付け忘れがありません。保険料も長期割引が適用出来るので、若干ですが割安になります。
しかし、それでも自動車保険に個人賠償を付けた方がよいのは、示談交渉サービスが利用できる事です。

修理代をただ払うだけのような簡単な事故ならいいのですが、自転車同士の追突事故等などは相手にも過失があります。その過失割合を正しく判断し、当事者同士だけで解決までまとめていくのは大変です。自動車事故で多くの経験を積んだ示談交渉のプロが前面に立って代行してくれれば、面倒な手間も精神的な負担や苦労も軽減されます。

示談サービスこそ必要

ただ壊したものの修理代金を支払うだけなら、保険という解決策を用意しないでも大丈夫です。相手との交渉や、修理代金の価格が適正なのかとか、示談までの書類の準備など、そんな示談付帯サービスこそ本当に必要なものです。

保険料的に考えると火災保険に付帯した方が保険料は安くなりますが、自動車保険に付帯させた方が示談交渉サービスもあり、補償額も無制限までえらべるので、使える保険になります。