交通事故を起こした際の人身賠償の示談のポイントは？

交通事故が起きて、治療から症状固定、後遺障害があれば等級認定、亡くなった場合には加害者の裁判の行方などによって示談交渉をどのタイミングで始めるか決めていくことになります。

交渉のテーブルにつくまでに最低でも3カ月かかり、それまでに争点の整理、弁護士との連携などが必要となります。
人身賠償の際にどの部分で示談をすればいいかなど、やり直しがきかない以上慎重に検討していくことが求められます。

こちら側で試算した数値とどれほど差があるか

人身賠償の計算方法は誰がやっても同じなものと、立場によってかなり変わるものと分かれます。
誰が計算しても同じなものでも、これは対象外など恣意的に除外することもできるため、結果的に人身賠償の値段として本当に妥当なのか、疑わしいものもあります。

しかし、なにも調べずに、そんなものだろうと判断してサインしてしまえば取り返しのつかないことになり、悔やんでも悔やみきれない結果を招きます。
計算をして、いくらが妥当なのかを知っておくことで簡単にサインをすることなく、しっかりした示談交渉が行えるようになります。

期限を区切って交渉できるかどうか

訴訟になることは、加害者側からすれば避けたいというのが本音です。
任意保険基準で計算していたものが裁判所基準となり、今までに提示した額の倍近い賠償金を払う必要が出てくるためです。

また、刑事処分を受ける前だと、示談成立の有無が量刑に大きく左右します。
期限を区切って交渉できるかどうかは、人身賠償の額面を動かすだけでなく、早期の解決につながる可能性も出てきます。

逆にいえば、その時期を逸すると長期化する可能性が高くなります。
いずれの場合でも、この期間で交渉がまとまらなければ裁判に打って出るということをチラつかせることも大事です。

根気強く主張することが大事

交通事故の被害者の多くは、交通事故に巻き込まれ、何かしらのケガを負い、その影響を受けることになります。
その影響した部分を慰謝料として請求することになりますが、最初のうちは跳ねのけられてしまいます。

ただ、弁護士などに依頼し、医学的な面などからアプローチした結果、慰謝料の増額が認められるケースが多く、結果として最初の提示額の数倍になることもしばしばです。
適切な資料、理路整然とした説明を重ねることでこうした増額が可能になるため、弁護士に相談し、示談交渉の準備を進めていくことが重要となっていきます。