車の任意保険、加入は必要なのか？加入率はどのくらい？

車を所有しているほとんどの人が任意の自動車保険に加入しています。
基本的には車を所有している時点で強制保険である自賠責保険に入っているのですが、自賠責保険は対人補償のみであり、対物補償は対象外となっています。

また、あくまでも最低限の補償です。この自賠責保険で補いきれなかった補償部分をカバーするのが任意の自動車保険の役割です。

自賠責保険と任意保険の違い

自動車保険は、自賠責保険と任意保険の二種類が存在します。
このうち自賠責保険は自動車を所有する人が必ず加入しなければならない強制保険となっています。つまり、自賠責保険に入っていなければ車を運転することが出来ないということになるのです。

これに対して任意の自動車保険は強制ではありませんので、入らなくても車を運転することは出来ます。しかし、自賠責保険は対人補償のみの保険であり、その補償内容も最低限度のものとなっているのです。

万が一事故を起こしてしまうと、自賠責保険の補償では不足してしまうケースは少なくありません。さらに対物補償は対象外となっています。この自賠責保険では不足してしまう部分を補う役割を持つ保険が任意の自動車保険なのです。

加入していたほうが安心できる任意保険

事故を起こしてしまうと、加害者は相手が被った損害を賠償する義務を負います。
とりあえず自賠責保険によってある程度の賠償は行えるのですが、前述のとおり自賠責保険での補償は最低限度のものであり、その補償額には上限が設けられているのです。

自賠責保険による補償の上限額を超えてしまった部分については加害者本人が補償しなければなりません。また、対物補償についてはそもそも自賠責保険の対象外となっていますので、全額加害者が責任を負います。
そうなると補償額だけでも数百万円から最大数千万円になってしまうケースがあるのです。

この自賠責保険補償の上限額を超える部分を任意保険は補償してくれます。
対物補償についても同様です。つまり自賠責保険と任意保険の組み合わせによって、交通事故の損害賠償を全てカバーすることが可能となるのです。

加入率は7割程度の任意保険

このように、入っておけば間違いのない任意の自動車保険なのですが、全ての人が入っているわけではありません。その加入率は70パーセント程度（共済などを含めると85パーセント）となります。

つまり残り15パーセントは自賠責保険のみの状態なのです。
このような人が運転する車により事故を起こされると、補償が自賠責保険のみとなってしまいます。お互いが安心して車を運転するためにも、やはり任意保険への加入は必要なことなのです。