借りた車に対する自動車保険について、借りた車が無保険だった場合は？

自分の車が自動車保険に入っているかどうかということは車のオーナーであれば誰でもすぐにわかることです。
細かな内容まではすぐに思いだせなかったとしても、保険に入っているかどうかくらいはすぐ思い出せるでしょう。

しかしそれが出来ないのが他人から借りた車です。
他人から借りた車は自分が管理しているわけではありませんから保険などの情報も分からないことが多く、中にはその借りた車が無保険車だったということもあるのです。
ではこういった場合の自動車保険の扱いはどうなるのでしょうか。

基本的に無保険である以上自賠責保険で対応するしかない

まず基本として、借りた車が無保険であったにも関わらず事故が起きたとなると自賠責保険で賄うことになります。
自賠責保険は公道を走行する際に絶対に加入していなくてはならない強制保険ですから、これに加入していないということは車検に通っていない違法車両でない限りあり得ません。

しかし自賠責保険は被害者に対して最低限度の賠償をするために使用される保険ですから、ドライバーへの補償はほとんど無いと思ってください。

また仮に友人の車を借りる際に自動車保険に加入していたとしても、運転者の設定が本人・家族限定だった場合は友人である自分が保証の対象外になります。
そのため人から車を借りる際にはその車の保険の内容を確認することをお勧めします。

自分の任意保険が使える場合がある

先ほど自賠責保険を使うしかないと述べましたが、これの例外となるのが自分の保険を使える場合です。
これは「他車運転危険補償特約」という特約があった場合に利用できるもので、これがあれば他人の車を借りて運転をして事故を起こしたとしても、その他人の車を保険の対象として保証してもらうことが可能になります。

現在だとおおよその自動車保険には自動で付いているのですが、中には保険の見直しなどの際に外していたというケースもあります。
自分は他人から車を借りることが無いと断言できるのならばそれでも良いとはいえ、絶対にそう断言できないのならば他車運転危険補償特約は付けておくと良いでしょう。

他人から常に借りていた車は保険の対象外になる

さて、しかし注意したいのは先ほどの他車運転危険補償特約が一時的に車を借りた時にのみ適用されるものだという点です。
数時間運転を交代したなどの場合であれば何も問題はないですが、これが数ヶ月間借りっぱなしの車だったなどになるとその車は一時的に借りたものではないと判断される可能性が高くなります。

現実にはそうしたケースは珍しいでしょうが、もし何らかの事情で他人の車を頻繁に借りている場合、必ず保険の内容を確かめて万が一の事故発生時に正しい対応が出来るような準備をしておいてください。