自動車保険の中断証明書がある場合

海外への転勤などのやむを得ない事情でしばらく車に乗らない、また自動車保険にも契約をしないというケースでは、保険会社に対して中断証明書申請の所定の手続きをすると自動車保険の割引等級を次に車に乗る時まで温存しておくことができます。

見出し等級制度の概要

自動車保険には等級という独自の制度があります。

これは契約者および契約車両に1から20までの数字で設定されるもので、事故を起こして保険を使った経歴を示すようになっています。
また、等級の数字は自動車保険の保険料の割引率や割増率とも連動しています。例えば、全くの新規で自動車保険に契約する時には6という等級が適用され、期間中に保険を使うことがなかったら次の契約年度には7等級となって保険料は6等級の時よりも少し割引きされて安くなります。

つまり、等級は事故を起こして保険を使ったかどうかというその契約のリスクを示す数字だと言えます。
 

中断証明書の制度

新規で自動車保険に契約をしてから、何年も保険を使わなければ等級は最大で20まで進んで保険料の割引率も年ごとに大きく、つまり保険料は安くなっていきます。

ここで、海外への転勤などの事情で自動車を一旦廃車にし、何年かしたらまた車を買うというケースがあります。この場合、無事故割引率の適用されている等級を次に保険に契約する時まで温存することができる制度があります。

これを契約中断の制度と言い、制度を利用するためには契約している保険会社に対して中断証明書の申請手続きが必要です。中断証明書を申請するには廃車証明書などの所定の書類が必要で、申請が受理されると次に自動車保険に契約する際に適用とされる割引等級が記載された中断証明書が保険会社より発行されます。

再び自動車保険に契約する時

契約先保険会社から発行された中断証明書は、次に自動車保険に契約する時まで大切に保管します。

以前の契約を解約や満了でそのままにしてしまった場合はあらためて保険に契約する時には新規の6等級が適用になって割引率がありませんが、所定の手続きをして保険会社から中断証明書を交付してもらってあればそこに記載されている割引等級を再び使って保険に契約することができますから、新規の等級で契約するのに比べて保険料を抑えることができます。

このように、自動車保険の保険料の負担を減らすためには、等級の制度をよく理解して割引率が適用になっている等級を活用することがポイントになります。