自動車保険のデメ逃れとは

自動車保険の保険料は被保険者をノンフリート等級と言う区分で判別して料金が決まっています。
ノンフリートとは契約車両台数が9代以下の法人でない個人を対象とした契約のことです。

ノンフリートとは

　新規では6等級から始まり、保険を使用することなく契約を更新すると最高レベルで20等級まで上がり、それに対して保険料が割引されていきます。
しかし逆に事故などで保険を使用すると翌年の契約更新時から等級が下がり、保険料が割り増しになるのです。
必ずしも無事故でなくとも保険を使わずに自費で修理をすれば等級が下がる事はありません。保険会社の事務手続き上は無事故扱いになるからです。
しかし自損事故なども、その都度保険を使い続けた場合は、どんどん等級が下がり最低の1等級になると、かなり割高の保険料を支払わなければなりません。

デメ逃れとは

自動車保険を使用した結果5等級以下となり保険料が割増しになるランクをデメリット等級と呼びます。
一度デメリット等級になってしまうと、一年間無事故（保険を使用しない）でなければ戻りません。戻る場合でもすぐに前年の等級に戻る訳ではなく一つ前の等級に戻るだけです。
つまり6等級から1等級に下がった人の場合、元の6等級に戻るためには6年間以上、無事故でいなくてはならないのです。
こうした長い期間をデメリット等級で過ごすのに耐えられないと考える多くの人が保険会社を代えたり、保険契約内容を代えることで等級を元に戻そうという試みを行っています。
これがデメリット等級逃れ、通称デメ逃れと呼ばれています。

デメ逃れは可能なのか

現在、自動車保険は保険会社によって保険料がかなり違い、大幅に安い保険会社もあり、毎年別な保険会社に乗り換えるのは一般的になっています。
デメリット等級になってしまったらその保険を解約して別な自動車保険会社と新規契約を結べばよいと考えている人もいるでしょう。
しかしノンフリート等級の情報は自動車保険会社各社で共有されています。新たな契約をしたとしても以前の等級は引き継がれるのです。
ここでデメ逃れとしてよく使われるのが被保険者名義を変更する事ですが、共有情報には契約車両のナンバー、車体番号なども記録されていますので、審査をすり抜けることは難しいとされています。

デメ逃れがばれた場合

車両名義を変更して、被保険者名も変更した場合は新規扱いで標準の6等級から開始されるケースもあります。
しかし以前の情報が消える訳ではありません。
明らかに不正な申告だと分かった場合、事故により内容が正しくないと判明し、契約申請がデメ逃れとみなされた場合は契約は無効とされ、割り引きされたいた差額分も請求されます。