自動車保険ではいくつもの専門用語が使われる事になりますから細かい違いがわからないという事がよくあります。
中でも特に疑問とされるのが「人身傷害保険」という保険です。
ではこの保険は一体どういったものなのか、その内容とメリットについてチェックして行きましょう。
そもそも人身傷害保険とは
まずこの保険の内容についてですが、ざっくりと説明すると「自動車保険に加入している車が事故にあって搭乗者が被害を受けた場合、過失割合などに関係なくその被害に応じた保険金を支払う自動車保険のプラン」となります。
例えば自動車保険に加入している車のオーナーが信号で停止中に後ろから追突された場合、過失割合は10:0になるでしょう。
通常の保険では示談の内容が決まってからようやく保険金が支払われますが、人身傷害保険に加入している場合はその被害の内容だけを見て保険金が支払われるため示談を待つ必要がないわけです。
メリットとしては何があるのか
ではメリットとしては何があるのかですが、まず大きいのは示談を待たずに保険金がもらえるという部分です。
通常の自動車保険ではまず保険金を支払う部分を確定させなくてはならないため過失相殺や示談交渉が必要になるのですが、この保険の場合はそうした要素に関係なく保険加入者の被害だけを見て保険金が決まるようになっています。
従って事故が発生した後すぐに保険金がもらえるという点は大きなメリットと言えます。
またおおよその場合、保険に加入してさえいれば歩行中に発生した事故であっても保険金支払いの対象になるというのも大きなメリットです。
これは加入している人でも案外知らない事なのですが、通常この保険は加入しているだけで交通事故そのものの被害にあった時に使えるものになります。
従って日常生活においても安心できるというメリットもあると言えるでしょう。
人身傷害保険は付けるべきなのか
さて、では最後に自動車保険に加入する際にこの人身傷害保険もつけるべきなのかということですが、これは当然付けないよりは付けた方がいいです。
特にこの保険と似た位置づけにある「搭乗者傷害保険」が特約扱いになっている保険会社の場合は間違いなく付けた方が良いでしょう。
そうではなく搭乗者傷害保険がついていてオプションとしてプラスするかどうかの場合、「事故が起きた時に一部自己負担になっても良い」というのであれば付けないという選択肢もあり得ます。
搭乗者傷害保険があれば実際に事故で負ったケガの治療費が給付されるわけですし、かつてまでは搭乗者傷害保険だけ付いているというのが主流でした。
ただ搭乗者傷害保険はあくまでも症状に応じた定額支払いですから、補償の範囲・内容では少々劣る部分があるというのは事実です。
もちろん最終的な保険料も考えなくてはならないとはいえ、万全を期すのであれば人身傷害保険は付ける方向で考えることをおすすめします。