自動車保険で契約者変更する場合の注意点は？

自動車の契約者を変える機会は、それほど多くありません。契約者変更が行われる理由や、手続きの注意点はどのようなものでしょうか？
混同されがちな記名被保険者との違いも、合わせて確認しましょう。

契約者と記名被保険者の違い

よく混同されるのが自動車保険の「契約者」と、「記名被保険者」の違い。契約者は保険会社と内容の確認を行い、契約手続きを行う人。
一方の記名被保険者は、保険契約している自動車を主に運転する人。

よって契約者を変更しても、記名被保険者が変更されていなければメインの運転者は同じです。そこを変えないまま新しい契約者が車を運転し、使用目的や本人限定の影響で保険が使えなかったという話は時々あります。

契約者変更の手続きは、元の契約者と新しい契約者の同意があれば比較的簡単に行えます。
しかし記名被保険者の変更は免許証コピーや住民票など、保険会社への提出書類もあります。主な運転者や年齢条件も変える必要があれば、忘れずに記名被保険者の変更も行いましょう。

契約者変更を行う理由

自動車保険の契約者変更は、どのような理由で行われるのでしょうか？
まず多いのは、月々の保険料を負担する人の変更に合わせたタイミング。引き落とし口座の名義と、契約者の名義を合わせた方が管理しやすいと考えるためです。

また家族の中で保険に詳しかったり、保険会社とコミュニケーションを取りやすい人が契約者となっていることも少なくありません。

特に若い世代の子供では内容の把握が不安なため、親が契約者となって手続きするケースが見られます。記名被保険者であるその子供が成長し、自動車保険への理解が深まった頃合いを見て契約者を本人にする場合も。

家族によって最適な変更のタイミングはあり、契約者が内容を把握していれば充分と考えるかもしれません。しかし車の運転者も内容を把握していないと、事故で保険が使えない状況に陥るかもしれません。
契約者はハンドルを握る可能性のある人全員に、周知するのをおすすめします。

家族ではない人への契約者変更は可能？

家族間で契約者を変更するのはよくありますが、家族以外でもまれに見られます。
運転者と車の所有者が別の世帯だったり、後見人だったりと複雑な事情によって契約者を変えたいというのが多くの理由です。

事情がやむを得ないと判断されれば変更が許可される時もありますが、単に知人へ車を譲渡した等では認められないケースも。
その場合は譲った知人の名義で、自動車保険に加入し直すのが推奨されます。手続きは比較的簡単とはいえ、どのような形でも可能というわけではないと理解して変更を検討しましょう。