交通事故による後遺障害がある場合の慰謝料の相場は？

交通事故により後遺障害が残存した場合は、まず等級の認定手続きを行い、等級に応じて損害賠償が行われます。
等級は1級から14級まであり1級と2級は症状の重さによって二つに分かれています。
1級が一番重い等級です。

後遺障害による損害賠償項目

後遺障害による損害賠償項目は、逸失利益、慰謝料になります。
重度の後遺障害の場合は、将来の介護料や家屋改造費、車椅子の費用や雑費が支払われる事もあります。

交通事故の後遺障害による慰謝料は等級ごとにある程度の目安があります。
また、弁護士や裁判の基準、任意保険の基準、自賠責保険の基準があり金額が違います。
弁護士や裁判の基準が一番高く、任意保険がその次、自賠責保険では決まった金額になります。

後遺障害等級1級の慰謝料相場

後遺障害等級1級の慰謝料相場は、弁護士の基準で2800万円位、任意保険の基準で2000万円位になります。
自賠責保険の基準では11000万円になります。
何れも交渉を行うことで幾らかの調整は可能ですね。

また、1級や2級で家族がずっと付き添いが必要な場合は基準に家族の人数に応じて割り増しがされる事もあります。
だいたい配偶者や子供1名につき100万円から300万円位です。
それよりも続柄が遠い家族の場合は認めてもらいにくくなります。

それぞれの等級の慰謝料は、弁護士の基準で2級2400万円、3級2000万円、4級1650万円、5級1400万円、6級1200万円、7級1000万円、8級800万円、9級700万円、10級550万円、11級400万円、12級300万円、13級200万円、14級110万円程度になります。

任意保険の基準は弁護士基準のだいたい6割から7割程度になります。
また等級には該当しなくても症状が残存している場合は、例えば14級の慰謝料の半分とか、12級の3分の2といった金額が支払われる事もあります。

収入減を補償する逸失利益

交通事故の後遺障害による損害賠償の項目として将来得られるはずであった収入減を補償する逸失利益がありますが、これは等級によって労働能力を何パーセント失ったかという目安があります。

ただし、等級と労働能力の喪失率がかみ合わないこともあるのでそのような場合は慰謝料で調整することもあります。

また加害者の悪性が強いケース、飲酒運転での交通事故、ひき逃げ、明らかに加害者の過失が大きいにもかかわらず被害者に対する損害賠償を拒んだり被害者に対して暴言をはいたような場合でも基準の額に加算されることもあります。