車の保険に関する疑問。対物・対人賠償が無制限とは？

自動車保険の中でも特に重要なポイントとしてチェックしなくてはならないのが対物・対人賠償の金額についてです。

これが有限に設定されてしまっている万が一の事故の際に保険金が不足してしまうこともありますから無制限に設定しているプランが多くなっているのですが、ではこの「無制限」というのはどういったことを示しているのでしょうか。
ここではこの疑問に対して解説をしていきます。

そもそも「無制限」とは？

まずは基本中の基本である「対物・対人賠償が無制限」という言葉の意味について確認していきましょう。
これについてざっくりと答えるとすると「万が一事故を起こしてもそこで必要になった賠償金の全額が自動車保険で支払われる」といった形になります。

要するに自動車事故で誰かに怪我をさせてしまって500万円の賠償金が請求された場合には500万円が支払われますし、10000万円なら1000万円が支払われるといった具合になるわけです。

制限が無いということで事故を起こせばいくらでもお金がもらえるのかと勘違いする人がたまにいますが、あくまでも「賠償金の範囲内で制限が無い」ということですから勘違いしないようにしましょう。

賠償額を無制限にすることは必要なのか

しかし賠償金の制限をなくすということになると、やはり支払うべき保険料は高くなってきてしまいます。
そのためあえて制限をかけて支出を少なくするという人も見られるのですが、実際のところ安心を考えるとこれはおすすめできません。

対物賠償に関しては電車を止めたり電柱を倒して停電を起こしたなどのことでもないと高額の賠償金が請求されることは少ないのですが、対人賠償ということになるとかなり高額な賠償金が請求される可能性が高いです。

万が一被害者を死亡させると数千万円以上の請求がくることもありますから、対人賠償に関しては制限をかけないようにした方が良いでしょう。

保険は万が一の事態に対応できてこそ意味がある

自動車保険は車のオーナーにとってそれなりに重い負担になりますからなるべく節約したいと思われることが多いのですが、だからといって必要な部分を削ってしまっては意味がありません。

賠償額に制限がかかっているプランは安く利用できるというメリットがあるのは確かですが、万が一の事態に対応出来なくなるリスクが出るというデメリットは決して小さく無いものです。

事故が起きた時に対処するのは車を運転する人が絶対に負う義務ですから、何が必要で何が不要かは冷静に考えるようにしましょう。