自動車保険を他社に替えた場合の満期前の解約について

今日では、インターネットを通じて、自動車保険の見積もりを簡単に行うことができます。
そのため、場合によっては、現在加入している自動車保険と同じ条件であるにもかかわらず、保険料は安いという自動車保険が見つかることもあります。
このような状況であれば、自動車保険を切り替えたくなるのは当然であると言えます。

切り替えの手続き

自動車保険を切り替える手続き自体は、現在の保険会社に連絡して解約手続きを行った後、新しい保険会社と契約手続きを結ぶだけです。
ただし、この2つの手続きの間に空白が生じた場合、その期間に事故を起こした場合は適用される保険がなくなります。
そのため、解約日と新しい契約日は同じ日に合わせておいた方が良いでしょう。

切り替えるタイミング

自動車保険を切り替えるタイミングですが、最善なのは、現在加入している自動車保険の満期日を待ち、解約してから新しい自動車保険に加入することです。
この場合は、何のペナルティもありません。しかし、契約満期前の解約を行う場合は、以下のようなデメリットを伴うことになります。

まず、契約満期前の解約を行った場合、先払いした分の保険料は返還されるものの、それが最大でも7割程度にまで減少してしまいます。
そのため、保険の契約期間が残っていれば残っているほど、損失も大きくなります。
もちろん、保険料の差額が、それ以上であるというのであれば、満期前の解約を行った方が良いということになりますが、まずありえないことであると言えます。

等級の引継ぎ

また、等級の引継ぎという問題もあります。
この場合の等級とは、事故を起こさなければ等級が上がり、保険の割引率が高くなるというシステムのことです。
契約満期後であれば、７日間以内に他の保険会社と契約を結べば、等級は引き継がれるのですが、契約満期前の解約の場合、その年の分の実績はなくなります。

そのため、等級に関していえば、保険料の返還とは逆に、契約期間の残りが短いほど、損をすることになるのですが、新しい契約会社が「保険期間通算特則」を採用している場合は、この制度によって前の契約期間が継続されるため、この件に関する損失はなくなります。
保険会社を変える場合は、このことを確認しておくと良いでしょう。

なお、契約満期後に７日を過ぎた後、どことも契約していない場合だと、等級は白紙化されます。
そのため、保険を切り替えると決めたら、迷うことなく新しい契約手続きを行うようにしましょう。
ただし、事故などを起こして等級が下がっている場合（割増等級）は、この場合でも受け継がれるため、これを利用して事故歴をなくすということはできません。