自動車保険の車種による料率の違いについて

自動車保険が上がる要因がいくつかあるのは御存じだと思いますが、それは車種によっても差がでます。

オプション装備によるもの

例えば、ABSがあってエアバッグがついていたらそれだけで保険料の値引の対象になります。
それらの物が標準装備になる前の時代の車を大事に乗っておられる方、こだわりがあってそれらの付いていない車はそれだけで少しだけ自動車保険料が上がります。
これは、エアバッグやABSが事故発生時に車中の人を守る安全装置だからです。なので、エアバッグが運転席と助手席だけのものより、サイドエアバッグなどがあれば更に安くなります

車の特徴によるもの

何かのレースに使われていた車のレプリカや同じカラーリングの同系車は値上がりする傾向にあります。
それは、一部の人達が影響されて事故を起こす確率が上がるからです。
事故が多い車種は保険料率を高く設定しておかなければ、そうでない車のオーナーが損をします。
これだけだと、なぜ他の車のオーナーが損なのか分かりづらいと思いますので例をあげると、タクシードライバーとF1ドライバーが同じ金額の傷害保険に加入しているのと同じという状態になります。
一般にF１などの激しいスポーツや一部の特殊な（危険な事故になりやすい）職業の人は傷害保険の保険料が一般の職業の人より割高になります。
それが、普通に車を運転する仕事の人と同じ保険料では、リスクの高い仕事をしている人の高い保険料と平等な保険料率にすると全体的に高い保険になりますが、そうならないように職業で傷害保険の保険料を設定しています。
これと同じように、車の保険も車種によってリスク分けしています。

車の使用用途によるもの

あまり無理な運転をされないような車種、ファミリーカーなどの利用目的の車に比べて若者に人気のある車は自動車保険の保険料率が高い事があります。
これは、若い人の方がゴールド免許を持っている年代の人達に比べて運転が未熟だったり無謀だったりする分、そういう年代の人が好む特定の車種は自動車保険の保険料率が高くなります。

なので、自動車保険は大まかに商業車（長距離走ることを見越した車）、ファミリーカー（余暇、通勤通学を想定した車）、スポーツカー（運動性能が高い車）に分けた後、さらに車種やグレードによって自動車保険の保険料率用の等級が変わります。

極端な例ですが、以前同じ車体でもエンブレムが違うだけで名前の違う国産車がありました。
あるグレードだけ若者に人気があり、それより高いグレードは中年から熟年に人気がありました。若者に人気のあるグレードは中古車になっても値段が高かったですが、自動車保険の保険料率も高かったようです。