自動車保険のデメリット等級の引き継ぎとデメ逃れ

自動車保険の保険料はノンフリート等級というランクづけによって決まっています。
ランクによって保険料の割引率が違うのですが、事故がなければ等級が上がっていき、割引率が高くなり保険料が安くなり、事故を起こして保険を使用すると等級が下がり保険料が高くなると言う仕組みです。

等級が下がってしまうと高い保険料を払い続けなければいけません。
再度等級を上げるためには無事故を長期間継続しなければいけませんから、どの等級を誤魔化してしまおうとする人もいるのです。

デメ逃れとは

新規で自動車保険に加入した人は6等級からスタートします。
つまり6等級の保険料が高くも安くもない標準の保険料だという事です。

事故がない、つまり保険使用の申請がなかった場合は翌年から等級が一つ上がりますが、事故を起こして保険を使用した場合、ほとんどのは場合は3等級下がってしまいます。
5等級以下は標準より保険料が高いのでデメリット等級と呼ばれています。

自動車保険に加入した年に車対車の事故を起こした場合は6等級から3等級に一気に下がってしまうので翌年からはかなり高い保険料を支払う事になります。
その為、デメリット等級になった場合に保険を解約して他の自動車保険会社と新たに契約をし直して等級を元に戻そうとする行為を行うケースがあるのです。これデメ逃れと呼ばれ保険会社に大変警戒されている行為なのです。

デメ逃れの手口

それまでの自動車保険を解約し、新しい保険会社と契約する際にこれまでの事故履歴を申請しないといったケースが最も多いようです。しかし、ノンフリート等級の個人情報は記録されており、全ての自動車保険会社で共有しているため、無事故と言う申告をしても履歴がわかりますので、結局それまでのノンフリート等級が適用されています事になるでしょう。

次に運転者や被保険者の名前を変えるケースです。
これは通常でも車を家族に譲った場合などはあり得る事ですが、ノンフリート等級情報には運転者、被保険者、ナンバー、車体番号も記録されていますから事故歴を隠す事は難しいと言えます。

その為、車の所有者を変える、つまり車検証の名義を変更して運転者を無制限にする等の巧妙な手口が使われる事もあります。

デメ逃れが駄目な理由

もし、巧妙な手口でデメリットにならない保険契約に成功したとしても保険会社は互いに常に情報を交換しています。

不誠実な申告が判明すれば一方的に保険を解約されて、他の保険会社も新規契約を受け付けないでしょう。また、事故が起こった際には詳しい調査がありますので、デメ逃れは必ずばれてしまいます。その際には保険金が支払われない事は言うまでもありません。