自動車保険の等級、保険会社を変えると等級を引継ぎできる？

様々な理由によって、加入している自動車保険を変更したい場合があります。
その時に気になるのが等級が引き継げるかということでしょう。

長い間無事故で自動車保険に継続契約していた場合の割引率の適用された等級は、契約先の保険会社を変更する際にも引継ぐことができます。

等級制度の概要

自動車保険に独特の制度として等級制度があります。
この制度では、契約に1から20までの数字を付けることで事故を起こして保険を使ったことがあるかどうかがわかるようになっています。

新規で任意自動車保険に契約する時には、等級の数字は6が適用です。
6からスタートして、最初の契約期間内に事故を起こして保険を使わなければ翌契約期間には7等級となって保険料には割引率が適用になります。

事故なしで継続を続けると、数字は8、9・・と進み最大で20まで保険料の割引率は年々大きくなっていきます。つまり、事故を起こしていない契約ではリスク低と判別されてそれが数字と割引率に反映されるのがこの制度の概要です。

逆に、事故を起こして保険の適用を受けると数字は小さい方に戻り、保険料には割増率が適用されます。事故歴とマッチングすることで契約のリスクを表すのがこの数字です。

割引率は保険会社を変える時も引継ぎ可

保険の仕組みとして、リスクが低ければ保険料は安くなりハイリスク契約の保険料は高く設定されています。
自動車保険では、リスクを量る項目のひとつである事故の履歴を等級の数字に反映させて割引率・割増率と連動させることでその契約のリスクの高低を管理しています。

長年無事故で契約を続けてきた人はリスクが低いので保険料の割引率が大きくなっています。ここで、自動車保険の契約先である保険会社を変更する時にはこの割引率を引継ぎの上で契約することができます。

これは、自動車事故を起こすとその情報が専門の機関に登録されて自動車保険を取り扱う保険会社は情報を相互に共有できることになっているからです。

保険会社間の割引率引継ぎの手続き

自動車保険の保険料の割引率を他の保険会社に引継ぎするには、割引率のわかる書類が必要です。契約の更新時になると現在任意保険に契約している保険会社より継続関係の書類が届きます。

その書類の中に翌契約年度に適用される保険料の無事故割引率についても記載されていますから、契約更新のタイミングで割引率の引継ぎをするのであれば継続関係の書類を提示することで割引率の引継ぎができます。

契約更新以外のタイミングで割引率を引継いで保険会社を変更して自動車保険に契約する場合は、現在契約中の保険会社から保険料割引率のわかる書類と事故を起こしていないという証明書を交付してもらう必要があります。