自動車保険の等級とは？仕組みと割引率について

自動車保険の保険料に大きな影響を与えるのが、等級制度による割引率。
事故の有無によって大きく変化し、時に保険を使うか使わないかの判断を左右します。保険会社間で契約を移動する際の注意点を含め、その仕組みについて確認しましょう。

等級が変化する仕組み

自動車保険の等級について、新規加入なら通常６または７からスタートします。
それから一年間事故なしなら１ランクずつ上がり、接触事故などで保険を使った際は一気に３ランクダウンする形になります。

その分の保険料は割高になって、元に戻るまで少なくとも３年間かかります。
そのため車の修理代が少額なら、高くなる保険料と比較して保険を使わないという判断になる場合があります。

また事故の中でも自然災害や盗難などは、１ランクダウンで済むことも。
さらに弁護士費用特約やファミリーバイク特約のみの使用では、事故としてカウントしない保険会社が多くあります。ケースによって割引率への影響が異なるため、事案が起こったら保険会社へ保険料のシミュレーションをお願いすると良いでしょう。

同じ等級でも割引率が違う？

例えば同じ１０等級でも、９から事故なしでランクアップした時と１３から事故ありでランクダウンした時で保険料が違います。自動車保険で近年ポピュラーになった制度で、無事故の加入者がより優遇されるようになりました。

また最大の２０まで行った契約でも、さらに無事故を続ければ数％の割引を受けられる保険も存在します。６や７というランクについても、新規加入とそうでない時で割引率が違ってきます。細分化されて複雑な印象を受けますが、直近の数年間で保険を使ったか使わないかがひとつの判断材料になります。

割引率の引き継ぎについて

自動車保険の契約が満期になるタイミングで、現在とは違う保険会社へ加入することも可能です。一部の共済保険などを除けば、それまでの割引率を引き継いで加入できます。それにより保険料が安くなることもありますが、事故での等級ダウンについても継承してしまうので注意が必要です。

事故歴については保険会社間でデータをやり取りしているので、必ず申告するようにしましょう。後日申告漏れが発覚した際は、加入取り消しなどのペナルティが課されてしまうかもしれません。

また元の自動車保険契約の満期日と、新しい契約の始まる日の間に大幅な空白があると、新規の割引で加入しなおす事態になります。
保険料を安くするつもりが高くなってしまう可能性も、ゼロではないので気をつけましょう。