自動車保険に加入している人は毎年保険を更新する際に等級という項目を必ず目にするはずです。
保険を長年継続していくと次第に保険料が割引されていくことは、ほとんどの人がわかっていると思いますが割引率がこの等級によって決まっていることを知らないケースも少なくありません。
単に継続年数で割引されていると思われがちです。
また等級が割引の基準になっていることは知っていても等級自体の内容を理解していないことが多いのです。
しかし一般人が保険契約する際に対象となるノンフリート契約における等級を知っていないと思わぬ損をすることになります。そもそもノンフリートとはどういう意味なのでしょうか。
ノンフリートとは
簡単に言えば会社契約ではなく個人契約であると言えます。
具体的には10台以上の自動車の保険契約をフリート契約と呼びます。
もちろん個人でも10台以上の場合はフリート契約になりますが通常は10台以上の自動車を運用する場合は会社として登録しますから事実上、法人の契約と言って良いでしょう。これに対し9台以下はフリートではない、ノンフリートと呼ぶ訳です。
つまりノンフリートとは個人の自動車保険契約であり、個人用に向けた保険料の割引、割増が行われると言う事なのです。
保険開始の基本等級

自動車保険証に7等級などと書かれていても、それが割引率が良い等級なのか、最も良い等級はいくつなのか、けっこう難しくわかりにくいのが現状です。
年齢にもよりますが通常は初めて自動車保険に加入した場合は6等級から開始されます。
この6等級を基準として一年ごとに事故がなければ1等級アップし、事故があればダウンします。
等級は1等級から20等級までの20ランクあり、最も高い20等級は保険料が65%割引、最も低い1等級は保険料が65%割増しになります。従って最も割引率の良い20等級になるには最短でも14年は無事故を継続しなければなりません。
等級を上げていくために
事故を起こすと等級は下がります。
一度さがると下がった年からまたやり直しなので事故を起こすのは避けたいものです。たいていの事故は3等級ダウンだと考えてよいでしょう。
車同士の衝突、ガードレールへの自損事故などがこれに当たります。風雨での破損、車両盗難、小石による破損など、あまり本人に責任がないものでも1等級ダウンです。
しかし重要なことは事故があっても保険を使用せずに自費で修理をした場合は事故とカウントされないことです。
相手がある場合は別ですが、自損事故などの場合は自己の有無は問題ではなく保険を使用した履歴が重要視されるという事になります。
仮に自前で修理代を払ったとしても翌年から修理代以上に保険料が割増しになってしまうケースも少なくありません。会社の自動車が自損事故で壊れた場合はすぐに自動車保険を使うのは当然ですがノンフリートとは個人契約です。翌年以降の保険料を考慮するべきなのです。